カレンダーコンドルは日経225オプションでも使える?

オプション戦略の一つで万能型の手法に、カレンダーコンドルという手法があるのはご存知でしょうか?オプションのたくさんのWEBサイトを見てきましたがカレンダーコンドルのことが書かれているものは見たことがありません。

 

そこで、今回はカレンダーコンドルがどんな戦略で日本の市場でも使えるのかということをテーマに記事を書いていきたいと思います。そもそも、カレンダーコンドルってなにってところから見ていきます。

カレンダーコンドルとは?

カレンダーコンドルとは、カレンダースプレッドとアイアンコンドルを足した戦略になります。そのため、まずはカレンダーコンドルとアイアンコンドルを説明します。

カレンダースプレッドとは?

カレンダースプレッドとは、同じ権利行使価格の金額を期近と期先で売買する戦略になります。わかりにくと思うので、具体的にどんなポジションを持つのか説明します。

わかりやすいように、現在(2019年12月28日)の価格でとりえるカレンダースプレッドの戦略で書いていきます。

C24500 売り 2月限 150円
C24500 買い 3月限 280円

 

このポジションを持つことにより、2月限が24,500円未満のSQになれば150円とれます。3月限のC24500の買い280円は、2月限の150円より減価が少ないのでその利益をとれるというサヤ取り戦略です。

もし仮に、2月限が24500円以上になっても3月限でC24500円を超えてきているので、リスクヘッジになってるというのがカレンダースプレッドになります。

アイアンコンドルとは?

アイアンコンドルとはどんな手法なのか。オプションを勉強している人であれば、知っている人も多いと思います。特徴としては、損失限定の投資手法になります。

ここでも、同じようにどんなポジションを持つのかというのを説明していきましょう。現在(2019年12月28日)の価格でとりえるアイアンコンドル戦略はこんな感じです。

C24250 売り 1月限 47円
C24500 買い 1月限 21円
P23250 売り 1月限 58円
P23000 買い 1月限 34円

 

ショートストラングル(コールとプットの売り)に対して、買いでヘッジしているのがアイアンコンドルになります。そのため損失限定です。ただ、買いが同じ限月になるため利益があまりとれない手法です。

カレンダーコンドル

ここまでお伝えしてきた、カレンダースプレッドとアイアンコンドルの合わせ技がカレンダーコンドルになります。こちらも現在価格でどのように組む戦略か見ていきます。

C24250 売り 1月限 47円
C24500 買い 2月限 150円
P23250 売り 1月限 58円
P23000 買い 2月限 185円

 

カレンダーコンドルとは、アイアンコンドルの買いの部分を翌限月にしたものになります。これが、アメリカシカゴ市場では最も稼ぎやすくリスクも抑えた手法だと言われています。

アメリカ市場であれば、ウイクリーオプションの取引が盛んなので、売りの部分はウイクリーオプションで買いの部分も翌週か翌々週のウイクリーオプションを買います。そして、価格が動いた時にデルタが0に近づくようにポジションを組んでいきます。

 

日本でも、ウイクリーオプションがあるので可能なのですがネックなのが価格の幅と流動性です。アメリカ市場では、細かく金額が設定されていますが日本だと125円幅です。

125円ぐらいだけだとまだいいのですが、翌週のウイクリーオプションの流動性が著しくへるのでウイクリーオプションは使えません。

 

ウイクリーオプションと買いをマンスリーオプションにすれば、うまくいく可能性はあります。ただ、マンスリーオプションのオプションの買いは少々の下落で大きく動きません。

一方、売りのウイクリーオプションは少しの下落で大きく動きます。そのため、うまくいかない可能性があります。いずれにしても、ウイクリーオプションの流動性がないというのが日本では問題かなと思います。

 

日本で、このカレンダーコンドルを利用するのであれば、ウイクリーオプションを利用するのではなくマンスリーオプション同士でポジションを組むことがおススメです。

私は、以前からデルタヘッジをしないカレンダーコンドルのようなポジションを保有していますが90%ほどの確率で勝つことが可能な戦略になります。

 

もちろん、買いのポジションがポジション例とは全然違うわけですが期先の買いの方が減価が少ないので日経225オプションの市場でも利用することは可能です。

暴落のリスクヘッジになりもなるし、利益もほどよく取れます。ただ、手法がどうこうよりもどの投資も資金管理の方が大事になります。そのことは、しっかりと頭にいれておくことをおススメします。

 

手法だけでいうと、ショートストラングルでも損切りをしっかり入れて、すべりにくい価格帯を売っていれば問題は起きません。より心配なのであれば、カレンダーコンドルを利用すればよいでしょう。

カレンダーコンドルを利用することで、ショートストラングルより利益は減りますがそれでも通常の株をやるよりは利益は遥かにとれます。なので、カレンダーコンドルを研究することで大きな利益を出していくことが可能になるでしょう。